少食で運が良くなると発見した江戸時代の観相家 水野南北

水野南北(みずの なんぼく)
mizuno_nanboku
50歳の頃

江戸時代中期の頃に生きた水野南北(1760-1834年)は、現在の観相学(手相を含む人相学)の中興の祖といわれている。
ちなみに、元祖は聖徳太子。

「節食開運説」という少食が開運に繋がる事を唱えた人物で、
霊能者とは違うが神秘・霊的な出来事にも何度も遭遇している。

彼によると食事の量や質が、人の運勢や寿命に左右されており、
少食であれば、健康で寿命も延び、経済運や社会運も良くなっていき人相が凶相でも良くなっていくという。
逆に美食で大食(暴飲暴食)をしていると、寿命も縮まり、家運も没落し、人相が吉相でも破滅に向かうという。

ただし、肉体労働や食物を生産する農業に携わる者は、大食してもこの限りではなく、
もし、このような肉体労働に従事する者も少食に徹するなら更なる出世や栄達が約束されてくるらしい。

水野南北の先祖の家系からは、「小野道風」、『小倉百人一首』の歌人であり、世界三大美女で有名な
平安時代の「小野小町」などが出ている。
辿ると第30代天皇の敏達天皇(びだつてんのう、?538年- ?585年9月14日)の子孫にあたる。
南北朝の時代に姓が「小野」から「水野」に変わったと伝えられている。

しかし、幼い頃に両親を失って孤児となり、
鍛冶屋をしていた大阪市中央区の阿波座の叔父に引き取られる。

性格はすさみ、10歳の頃から飲酒を始め、喧嘩ばかりしていたという。
18歳頃、酒代の欲しさに悪事をはたらき、大阪市北区の天満の牢に入牢されられる。

このときに、牢内での生活を通じて南北は、人相について興味深い事実を発見する。
罪人として牢の中にいる人の相と、普通に娑婆生活を送っている人の相の間に、
明らかな違いがあることに気づくのである。これがきっかけとなり、
南北は観相学というものに関心を持つようになる。

出牢後、南北は、当時大阪で名高い天満橋の易者を訪れ、自分の相を観てもらうと
驚いたことに「剣難の相が出ているので、余命はあと1年」と宣告されてしまう。
助かりたいと思った南北は、「それを回避する方法は、あるのか?」と問うと、
「出家することだ。」と言われるのである。

早速、慈雲山瑞竜寺(鉄眼寺)に出家を願い出たところ、
「1年間、麦と大豆だけの食事が続けられたら入門を許そう。」といわれた。

住職側としては、南北の余りにも悪い人相をみて、入門を断るつもりで上記のような条件を出したのである。
しかし、南北は、堂島川で川仲仕をしながら、忠実に「麦と大豆だけの食事」を実行する。

一年が経過したころ、南北は、入門の許可をもらう為に、慈雲山瑞竜寺に向かう途中、
再び天満橋の易者の所を訪れ人相を観てもらった。

すると易者は、「あれほど強く出ていた剣難の相が消えている。
貴方は、人の命を救うような功徳を積んだに違いない。」と驚いて言ったので、
南北は「一年間、麦と大豆だけの食事で過ごした」という事実を話した。

易者は「その行いが陰徳として功徳を積んだことになり、
剣難の相が消え、凶相までも変える事になったのだ。」と言った。

これで、出家する必要がなくなった南北は、出家せずに、自分も観相家の道を志そうと決意し、
21歳の時、諸国遍歴の旅に出る。

人の相を見るため、人の身体に触れられる機会の多い職業に就き、それぞれ3年づつ経験をした。

髪結い床の見習い

3年間経験。
人相を研究するのが目的。
床屋の弟子となり、髪を結いながら、人の顔つきや黒子などの特徴を調べるため。

湯屋の三助業

3年間経験。
風呂屋で人の、躰付きや健康状態を見るのが目的。
肌色や骨格から躰付きと運勢をみる事が出来るので、これを統計的に調べるため。

火葬場の隠亡(おんぼう)焼き

3年間経験。
火葬場で隠亡(火葬場に下働き)として、遺体から人間の人生を研究する目的。
死んだ人間の躰付きと死因を調べるため。

上記の足掛け9年にも渡る徹底した実地研究を行い、
徹底した観相の研究を実施して観相学の蘊奥を究め南北相法を完成し、
節食が運勢を改善することを唱えた。

この経験が後に『南北相学』を著すことになり、南北の観相法は、手や顔を見るだけではなく、全身を裸にしたといわれている。

【参考文献】

水野南北の生涯がわかりやすく描かれている。

だまってすわれば―観相師水野南北一代 (小学館文庫―時代・歴史傑作シリーズ)

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水野南北の考え方を、相談者と一問一答式で描かれている。
(訳者の玉井禮一郎氏の注釈や考えも含まれている)

食は運命を左右する―現代語訳『相法極意修身録』

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誰でも食事の時間を定めて、小食で早寝早起きであれば、次第に健康で裕福になるという
宿命や運が悪い、身体が不調と感じている人に生きていく上での参考にもなる本だと思う。

残念ながら両者の2冊の書籍は、新品での入手は困難で、中古になる。
筆者は、4年間前から新品を大手書店でも探しているが未だ見つけられていない。

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